
映画制作の現実は厳しい。悪天候の中の撮影、次々と降りかかる災難を不屈の精神で阻もうとするテリー、そしてその現実に負けたとつぶやくテリー。しかし最後の最後まで実現しないであろう映画の話をする彼。
そう、彼こそがこの映画の中のドン.キホーテなのです。
この映画をみて、ドン・キホーテーに興味を持った方、一度本を手にとってもらえたら嬉しいです!
また、映画製作の裏側がドキュメンタリー調で見れますのでそちら方面に興味のある方にもお薦めします。




戦争は殺戮そのものであり、どんな理由があろうと悪であることに異議を唱える者はいないだろう。しかし、一人の兵士という立場で考えると、戦争は善か悪かではなく、いかに相手を多く殺すことかでしかない。相手を殺さなければ自分が殺される。相手を殺し続ける以外に生きる道はない。
極限の立場に立たされた時、人間はどう変わるのだろうか。バーンズ(トム・ベレンジャー)とエリアス(ウィレム・デフォー)は対極的な存在ではあるが、彼らは単純に善悪を象徴する者ではない。戦場では絶対的な存在が必要なのは事実だ。バーンズとエリアスは共に自分の立場をわきまえているが、そのやり方が違うにすぎない。リーダーのタイプが違うのだ。どちらがいいか決めつけることができるだろうか。
狂気が支配する戦場で、兵士を統率することの難しさを考えさせられた映画だ。



